キリスト教そこが知りたい!(No. 42)

信仰生活迷走?パート12

ハルナ(23)会社員。祖父母がクリスチャン。ときどき教会へは行くけれど・・・

ハルナ:聖書のことばを守るなんてムリー!って思ってたけど、あたしでも守れることばを見つけた。

ボクシ:良かったわね。どんなことば?

ハルナ:十戒にある「殺してはならない」っての。何もあたしに限らず、世間のほとんどがコレ、守ってるよね。というか、こんな当たり前のこと、わざわざ聖書に載せる必要があるのかな?

ボクシ:イエスさまは、「殺してはならない」の意味をこんなふうに説明してる……もしあなたが人に向かって「能なし」とか「ばか者」と言うのなら、それは殺人罪をおかしているに相当する。

ハルナ:は?なぜ??あたしも会社で、新卒の新人が大きなミスをしたとき「あなたバカじゃないの?」と言い放ったこと、ある。

ボクシ:イエスさまに言わせれば、それが、殺人なんだって。

ハルナ:えーっ!まさか! あたし殺人者?

ボクシ:十戒は「○○してはならない」ということばが続くでしょ。イエスさまの願いは、私たちがその行為を避けるだけではなく、積極的に、その反対のことばの実現に努めなさい、ということ。

ハルナ:反対のことば?

ボクシ:「殺してはならない」なら「隣人が生きていけるように助けなさい」。「姦淫してはならない」なら「よりよい夫婦の関係を築きなさい」。「能なし」とか「ばか者」という暴言が胸に刺さって、肉体としては生きていても、心が死んでしまうことがある。それは「殺してはならない」に反する。

ハルナ:このみことばは、精神的なことまで含まれるのか……!

ボクシ:そうなの。たとえば性犯罪は殺人罪ではない。でも、多くの被害者はそのショックから立ち直れない。また、不倫は刑罰に問われない。でも不倫した人の配偶者は生きる意欲を失う。イエスさまに言わせれば、両方とも、殺人罪に匹敵する。

ハルナ:このみことばは、殺人に関わる行為を戒めるみことばではなく、自分の周りにいる人の心に関わる事柄だってこと?

ボクシ:まさにそう。相手がまるで生きていないかのように扱うことも禁じられているのよ。

ハルナ:たとえば?

ボクシ:無視する……相手にしない……気にしない……隣人が苦しんでいるのを放置する……。

ハルナ:それは、学校で子ども達が誰かを無視して苛めることに始まり、果ては、シリアで内戦の末に死んでいく人々を見捨ててしまっている現代社会までが問われるということ?

ボクシ:そう。誰もが、充実した生を享受できるようにしなさいってことを、十戒は命じている。

ハルナ:まずは後輩をキツく叱り過ぎないってことかぁ……。

ボクシ:後輩さんが仕事を満足にできるようになり、会社生活を喜びにするようになれば、そのとき、ハルナちゃんは、このみことばを守ったことになる。

ハルナ:忍耐強い指導も必要ってことかぁ……。「殺してはならない」、なかなか、しんどいみことば。

ボクシ:みことばは神さまからのムチャな要求ではないの。最初は失敗しても、聖霊によってみことばを行えるようにしていただける。

ハルナ:その基盤は愛ですな。後輩を愛さなきゃ、実行できない。

ボクシ:神は愛なり。聖霊が愛を与えてくださいます。

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